相武台前

県央地域

住みやすさ指数 3.0/5.0 満点中

  • 総合:家賃爆安、独身者の最後の砦。ファミリーには勧めません
  • 治安:座間9遺体事件のあった街です、お察し下さい
  • 家賃:町田-本厚木間ではブッチギリの最安値
  • 買物:駅ビルのOdakyu OXはお高いので南口の三和へ
  • 食事:駅周辺は一人飯に適する食い物屋が豊富にある
  • 外人:米軍基地のアメリカ人、その他出稼ぎ労働者等
  • 文教:特になし
  • 医療:座間総合病院
  • 交通:小田急小田原線
  • 災害:特になし

米軍キャンプ座間のある「家賃が死ぬほど安い」街!首都圏にしがみつきたい独身男の最後の砦

新宿から小田原、藤沢を結ぶ、首都圏大手私鉄の一つ「小田急電鉄」…その沿線も概ね東京のベッドタウンとしての趣きが強いが、町田を越えて神奈川県の県央地域に入り込むと街の様子が変わってくる。数多く工業団地を抱え、米軍基地がデデーンと街のど真ん中に居座るこの地域には国内外を問わず沢山の出稼ぎ労働者も暮らす。町田の三駅先にある「相武台前」もそんな街の一つだ。

座間市と相模原市に跨る「相武台前駅」のある相武台地域には広大な面積を持つ米軍基地が鎮座する。昭和12(1937)年に市ヶ谷から旧陸軍の士官学校が移転してきたものが戦後は米軍に接収され、これが米軍基地「キャンプ座間」として現在も機能している。神奈川県央地域では厚木基地と並ぶ施設で、「相武台」の地名は士官学校時代、昭和天皇よりその名を付けられた事に由来する。

新宿から小田急線の快速急行で新百合ヶ丘もしくは町田から各停に乗り換えると、最短45分程度で来られる街である。ギリギリ東京通勤圏として成立するが、駅前にはスーツを着たサラリーマンの姿は少ない。手前の相模大野、小田急相模原駅前の商店街と比べると規模は小さく物足りなさを感じる。駅直結の商業施設「小田急マルシェ相武台」が主要なお買い物拠点であるが、そもそもこんな場所でやや高級路線の「Odakyu OX」を出されても購買意欲を示さない住民ばかりだろう。

駅北口の行幸道路を挟んだ向かいに広がる「相武台商店会」。買い物をする場所というよりは飲食店街の趣きが強い。キャンプ座間が4月の桜祭りと8月の盆踊りで一般開放する日にはこの商店街から基地の入口まで長い長い入場待ちの行列ができる。

商店街の入口にある佐世保バーガーの店「アンクルサム」。キャンプ座間に勤務する米兵や地元民の溜まり場となっている。同じ神奈川県内にある基地の街、横須賀にも似た風情を感じる。駅前の飲食街はおしなべてこんな感じにやさぐれていて、独身者向きの街である事がわかる。ただ、あからさまな風俗店なども無く、それほど不穏な空気は感じない。

同じ相武台商店会にある「中華龍太郎」はジャニーズ事務所のアイドルグループ「NEWS」の小山慶一郎の実母が経営しているラーメン屋で、相武台前住民の間では恐らく知らない人間もいない有名店。やっぱりジャニタレはみんな濃ゆい街で育ってますよね。

ちなみにこの商店街の中では座間市と相模原市の市境が複雑に走っている。同じ相武台でも住所は「座間市相武台」「相模原市南区相武台」に分かれているのだ。町田と相模原の境目もたいがいだが、ここもグチャグチャである。行幸道路でスパッと分ければ楽なのに。

“家賃崩壊エリア”の衝撃!相武台前には独身者用ワンルームアパートが死ぬほど余ってます

相武台前駅周辺のメインストリート「行幸道路」に沿って歩く。ここらへんは米軍基地至近ながら住宅地の趣きが強い。座間市役所にも割と近いので、同市の中心部と言っても差し支えないポジションにある。ロードサイドの飲食店舗は「なか卯」だし、駅ビルにあるのも日高屋やサイゼリヤとお安いチェーン店が揃っている。

駅の南西側一帯に広がる「座間市緑ケ丘」は純然たる住宅地として、戸建住宅が整然と立ち並ぶ地域と一見判断しそうになるのだが、よくよく見れば貧乏臭いアパートが結構な割合で建っているのが見られる。しかも外観だけで空き部屋だらけと分かる状況である。

神奈川県央には「家賃崩壊地域」と呼ばれる住宅地が結構あちこちに存在している。住宅需要に対して供給過剰となっていて家賃を下げまくらなければ入居者が集まらない地域の事だ。特に青山学院大学相模原キャンパスのあった相模原市淵野辺あたりなどは学部の都心への移転で大幅に学生数が減って、ワンルームアパートの家賃がダダ下がりになっている。

で、この相武台前駅周辺にもかつては学生や工場労働者を受け入れていたであろうアパートが大量に余っていて、“家賃崩壊”を起こしているのだ。試しに3万円以内のワンルーム物件を不動産サイトで探してみよう。駅徒歩10分以内でもゴロゴロ出てくるぞ。ここまで地価が安くなるのは「準急・各停しか止まらない駅」というのが大きな要因か。

そんな「相武台前」の穴場感が世間に広く知れ渡った出来事と言えば、2017年10月に明るみになった「座間9遺体事件」で犯人が被害者を連れ込んでは続々と殺害していたこちらのアパート。築32年、13.50㎡、ワンルーム、ロフト付で家賃は2万2000円である。衝撃的かつ猟奇的な殺人事件の起きた“最強の事故物件”205号室には、その後別の住人が暮らしていて、半額の1万1000円という「その後の衝撃」も写真週刊誌に報じられた

大型マンションはそれほど多くもない相武台前、しかし殺人事件のあったアパートの近くには綺麗めな築浅マンションがそびえている。「レーベンハイム緑ヶ丘エアーズ」、2008年築だが、ファミリー向けの3LDKで価格は2400万円台というのはこれまた衝撃的なお安さだ。ここより都心に遠い海老名駅前の再開発エリアのタワマンなんかこれの倍しますからね。

その他、相武台前駅周辺の写真集

神奈川ローカルコンビニ「スリーエフ」と一体化した本屋もある、綺麗に整備された相武台前駅南口。悪くはないと思うんですが…

駅前の酒店で売られている座間特産「ひまわり焼酎」って旨いんですかね

キャンプ座間には年二回入場できる機会がある。パスポートのいらないアメリカを堪能できる街

相武台商店会の一角の雑居ビルにあるキリスト教会。外国人率の高さを伺わせる

あと、相武台前がらみの何か


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