港南三・四丁目の生活感皆無なタワマン群にお住まいの人々って…
よくよく見れば何故か住みたい街ランキングにも顔を出している「品川」、東海道新幹線や在来線各線が止まり、毎朝毎夕膨大な数のスーツ姿のサラリーマンがさながら「ウォーキング・デッド」のゾンビの大群よろしくワラワラと通勤している風景が海外の人間には滑稽に映るらしくよくネタにされる、あの品川駅港南口を最寄り駅に「住んでいる」人達が居たという事に、長らく意識が向かなかった。
どうやら品川駅港南口から徒歩10分程離れた場所にある港南三・四丁目あたりがタワマンバブル沸騰地帯となっていたようだ。「シティタワー品川」だの「コスモポリス品川」だのといった超高層タワマンが、元々は乾いた港湾労働者の働く倉庫街でしかなかった土地を一変させていた。余所者の当方から見れば、そもそもなんでこんな場所に喜んで住む人間がいるのだ…と思ってしまうのだが、どうも「港区アドレスのタワマンで最も安く住める」という話が魅力的に聞こえる人々の間で需要があるのだそうだ。
既に相当数、真新しいマンション群が乱立していて、この勢いだとそばを走る東京モノレールの新駅でも作っておいた方がいいのではないかと思えるレベルなのだが、モノレールとりんかい線の駅がある「天王洲アイル」へも徒歩圏内となっている。場所柄こういう地域には高給取りのテレビマンが多そうな印象を受けるが…
タワマンの下に申し訳程度にある店舗テナント群が住民の生命線
オフィス街ばかりでサラリーマンしかいないと思いがちな品川駅港南口徒歩圏に連なる新興マンション街。「シティタワー品川」の下層階にある店舗テナント群が敢えて言うなら住民の生命線とも言うべき場所となっている。マルエツプチくらいしかスーパーがないんですが、これだけで不便を感じないんでしょうか。まあ、多少の不便を受けても「港区アドレスのタワマン」に住んでいる事を鼻に掛けたいから住んでいるのでしょうが、同じ港区の麻布・青山・六本木・赤坂あたりのガチ高級マンション住民からは鼻で笑われてしまいそうである。
よく見たらタワマンの下にある食い物屋が「すき家」とか「サイゼリヤ」だったりするところがまた切なくて、せっかく港区のタワマン暮らしをしているのに地上に降りた途端、急に現実感に戻された住民の気持ちを察するともう笑うしかない。ちなみに中古で「シティタワー品川」の物件を見ると中層階ながらも3LDK、80.09㎡の一室が6000万円台で買えるんですね。武蔵小杉より安いぞ。
もう少し天王洲アイル寄りの位置に「ワールドシティタワーズ」なる超高層マンション群が連なる光景が見られて凄いんですが、まるで超過密都市香港やシンガポールのそれに近いノリである。あのマンションの足元にもマルエツが入居していて住民の生命線になっている。よほど無いとは思うけどマルエツが万が一潰れて無くなったりしたらこの辺の住民は飢え死にしそうだな。
なお、品川駅高輪口側は高輪四丁目の一部にガチ高級住宅街があったりなんかするが、余所者が気軽に買えるような物件は殆どないので割愛した。近隣の北品川駅や高輪台駅あたりのページの作成時に詳細記載する可能性があるが、その時までお待ちいただきたい。