アクセスは武蔵野線!浦和ヒエラルキー最下位の街
ギャンブルライン武蔵野線でしか行けない旧浦和市域の外れの街「西浦和」。もはやここまで来ると文教都市などと言われるイメージからは程遠く、「浦和」と名の付く数ある駅の中でもそのヒエラルキーは最下位と言ってしまっても良い。ところで、浦和美園はどうなんだと?地元を知る人間からすれば、あそこは「浦和ですらない」と答えられる事だろう。
ここ西浦和から都心へは基本乗換なしでは行けない上、駅周辺の土地も荒川沿いの低地にあり地盤も宜しくないので、地価のバカ安さだけで言えば他の追随を許さない。駅から遠い物件だと築古マンションの中古物件が1千万円以内で買える。都心からの距離で言えば八潮・三郷並みに激安なのではなかろうか。
駅周辺を見回すと呑んだくれオヤジ御用達の煤けた飲食店街なんかもあって、埼玉では平均的なドカチン仕様っぷり。浦和のはしくれと言えども教育環境はさっぱり期待できない。ここ西浦和は「さいたま市桜区」に属する地域。荒川寄りの旧浦和市域の“残り滓”扱いで、治安も総じて宜しくない。ちなみに桜区には県内屈指の国立大「埼玉大学」なんかもあるが、なぜあんな僻地にキャンパスを構えたのか個人的には理解できない。
そんな西浦和の駅前からダイエー方面にはちょっとした商店街もある。駅南側に「田島団地」という、昭和の高度経済成長期に建てられた大型団地が広がっており、武蔵野線開通前から住民は多い。商店街も古臭いまんまだが、最低限の日用品や食品等の買い物は可能である。
幸いにも新大宮バイパスや首都高が駅前を南北にぶち抜いているゆえ、自家用車さえあれば生活便利な土地という事にはなる。だが他所から行き来しやすい土地という事は、他地域からの犯罪者を招きやすい土地という事でもある。痴漢、強盗、空き巣、あらゆる犯罪から身を護る術を心得なければ、この地域で心穏やかに過ごすのは難しい。
浦和屈指のレトロ団地「田島団地」と埼玉のリトル信濃町
やはり西浦和のシンボル的存在と言えば、新大宮バイパス沿いからも見える巨大団地「田島団地」であろう。昭和40(1965)年に建設され既に半世紀が経過しているオンボロ団地で、全てUR賃貸住宅となっているが、建物も住民もすっかり老朽化を極めており、一部は建て替えが検討されているようだ。
田島団地の中央には商店街があり、そこにはディスカウントスーパー「サンディ」の店舗もある。大阪市淀川区に本拠地を置く中堅ディスカウントスーパーが首都圏に進出しているものの、なぜかやたら埼玉の微妙な団地にばかり出店している件。このへん、住環境的には大阪の下町とそう変わりないですかね?
それから田島団地と同じくらいキーポイントとなるのが、西浦和駅北側の新大宮バイパス沿いにデデーンとそびえる「創価学会」の各施設。それも「創価学会埼玉文化会館」「創価学会埼玉平和会館」と二つもあり、その周囲には「金剛堂」など三色旗カラーの学会専門仏壇店が立ち並ぶ、言わば「埼玉のリトル信濃町」。田島団地はじめ周辺地域には学会員の家庭が非常に多く住んでいる。