総武線パワー炸裂!飲む打つ買う三拍子揃ったオヤジタウンの最高峰
黄色のラインの総武線各停電車に加え、横須賀の先っぽから千葉の奥地までを延々と結ぶ総武線快速電車が合流する、東京都区内東部の一大ターミナル駅でもある錦糸町駅。千葉出身のマツコ・デラックス先生が「総武線沿線の千葉県民にとって錦糸町は(東京で身体を馴らす為の)関所なのよ」と豪語する通り、総武線は錦糸町以東を境にガラの悪い独特の下町文化圏にいよいよ突入する。
錦糸町駅前にはマルイやアルカキット錦糸町、駅ビルの「テルミナ」にはヨドバシカメラも入居しているし商業施設も適度に揃っていて、確かに中途半端な繁華街しかない総武線沿線の千葉県民にとってはちょっとした「大都会」でもあり、埼玉県民にとっての池袋のような存在になっているのであろう。
東京新名所スカイツリー誕生後、スカイツリーの隣駅という事で北口にはちゃっかりロッテホテルまで開業するわ、オリナスモールもあって雰囲気が明るくなってリア充観光客がにわかに増えつつあるが、その一方で南口の雰囲気がアレ過ぎて呆然としてしまう。詳しくは次の項目にて。
ウインズ錦糸町とダービー通り
錦糸町最大の特徴と言えば「ウインズ錦糸町」を核としたギャンブルオヤジ向けの町並みに特化されているという事に尽きる。休日ともなると駅南口の国道14号(京葉道路)を跨ぐ横断歩道上にはマルイへの買い物客に紛れてくすんで饐えたような地味な色の作業着姿の競馬オヤジがワラワラとウインズ目当てに往来する。
水道橋のウインズ後楽園と並んで、ウインズ錦糸町は総武線沿線の競馬オヤジホイホイとして抜群の集客をもたらす、言わば「街のランドマーク」である。マルイを挟んで東西に二棟、圧倒的な収容力を誇る都内屈指の大型場外馬券売り場だ。駅前の歩道橋の上から眺めると手前の雑居ビルにこれ見よがしなサラ金業者の大型ネオン看板があり、世の中の金の流れが実によく分かる光景が見られる。
そんなウインズ裏手の通称「ダービー通り」は呑んだくれ親父の巣窟で、競馬開催日にはオヤジの溜まり場となる、焼き鳥にもつ煮込みをアテにホッピーを呑むような安っぽい居酒屋がにわかに活気を帯びる。当然この辺の喫茶店もみんな「競馬中継」をアピール。喫茶店の名前ですら「ダービー」だもんな。どれだけ競馬を中心に回っている街なんだよ…
錦糸町裏名物!外人パブだらけのダークゾーン「花壇街」とは
錦糸町自体がオヤジの溜まり場となっている中で、とりわけ異様な雰囲気を放つのが駅南東側、墨東病院へ向かう道すがら、錦糸堀公園を中心とした「花壇街」と呼ばれる一角だ。このあたりも他の総武線沿線の街同様、韓国中国タイフィリピンとアジア系外国人だらけの多国籍ゾーンと化しているが、中でも一際存在感を見せるのが「ロシア・東欧」を売りにした外国人パブの数々。ちょっとしたプチモスクワ状態となっている。
同時にこの花壇街付近には「スカズカ」「シベリア」等のロシア料理専門店が複数存在しており、お勤め帰りのロシア・東欧出身のパツキン姉さん軍団の「故郷の味」が頂ける。おそロシアと言う事なかれ。ここは一つ、ボルシチを頂きピロシキをつまんで、ウォッカも呑んでハラショーと行きたいところである。
一方、花壇街をはじめとして錦糸町界隈では暴力団の抗争も多く、白昼堂々に拳銃沙汰が起きていたりする危険地帯でもある。取り締まりが厳しくなった歌舞伎町から追い出されたヤクザが総武線沿線各地で縄張り争いをしており、夜の錦糸町など今では歌舞伎町より治安が悪いかも。皆さんお出かけの際は注意下さい。
忘れちゃならないリトルタイランド錦糸町
錦糸町という街自体、相当に外国人が多国籍に入り乱れていてカオスっぷりが半端ないのだが、元々はタイ人コミュニティが発展していた地域。タイ料理店だけで言っても南口の「ゲウチャイ」はまだ日本ではタイ料理自体の認知度が薄かった90年代初頭から営業している古参店だし、北口にも「タイランド」という老舗店もある。
他にも相当数のタイ・ベトナム・東南アジア諸国の料理を扱う店が軒を連ねる他、そうした店の従業員や、錦糸町周辺に住まう外国人向けにアジア食材を豊富に取り揃えたスーパー「ASIA YAOSHO」も北口に数店舗あり、こちらも目立つ存在だ。