庶民の心強い味方!お惣菜天国「十条銀座」が自慢の下町
埼京線十条駅。隣の板橋駅同様、やはり駅のホームも周辺の住宅地も最狭極まる東京の古き良き下町。駅前から北に向けて延々と伸びる十条銀座商店街がこの街のシンボルである。一貫して庶民向けの商店が勢揃いしていて日常的に買い物客が殺到しまくっておりそこらじゅうに自転車を停めまくるので歩きづらくてしょうがない。まるで大阪の街並みみたいだ。
十条銀座商店街で特筆すべきなのはお惣菜屋の多さ。共働き家庭が多い十条民の事情も相まって、アーケード街のそこかしこに惣菜専門店が軒を連ねていて、しかも競争原理もあってか激安過ぎるので、とてもコスパ良好な暮らしが営める。人気店の前には行列もしばしば見られるので、お買い得狙いならそれなりに根気は必要だ。
演芸場通り商店街にバングラデシュ人のアジア食材店あり
十条駅の東側には演芸場通り商店街があり、こちらは落ち着いた雰囲気。商店街の名前通り大衆演劇の「篠原演芸場」があり、その先は東十条駅へ抜けられる。演芸場通りにあるのはバングラデシュ人が営むアジア料理店。どうやら東十条駅を中心にバングラデシュ人コミュニティがあるそうで、昔はもっと数多くのバングラデシュ料理店や食材店が街にあった。そしてもう一つ珍しいものとしては「パレスチナ料理店」なんてのもある。意外に人種の坩堝状態になっている街なのだ。
北区の「軍都」ぶりの名残りが見られる十条駅南側一帯
十条駅の南側は戦前まで旧陸軍造兵廠の広大な土地があり、隣町の赤羽と共に「軍都」の一角を成していた。現在は一部が陸上自衛隊十条駐屯地、残りは朝鮮学校や大学施設、中央公園などになっている。中でも都内屈指の規模である「東京朝鮮中高級学校」は生徒数も多く、通学時間帯には同校の生徒が埼京線に乗って集団登下校している姿も見られる。