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二子新地

住みやすさ指数 2.5/5.0 満点中

  • 総合:多摩川近すぎて常に水害と向き合わなければならない
  • 治安:多摩川でバーベキューしているDQNに注意
  • 家賃:台風19号浸水エリアは激安警報発令中
  • 買物:商店街あるがショボい。スーパーは富士ガーデンのみ。歩いて橋渡ってニコタマに行け
  • 食事:まあまあそこそこあるけど、歩いてニコタマに行くよね
  • 外人:不明
  • 文教:皆無
  • 医療:帝京大学医学部溝口病院など
  • 交通:東急田園都市線、東急大井町線
  • 災害:水害注意

ニコタマ面して住める「二子玉川の川向かい」、水害で悲惨な目に

上京カッペ民がやたらと気取って張り切って着飾って闊歩する“日本一セレブな河川敷タウン”こと世田谷区の二子玉川、そこから多摩川一本隔てた川向かいにあるのが、神奈川県川崎市高津区に所属する「二子新地」という街だ。全体的にアッパーな街の多いこの沿線では、ここから溝の口辺りまでがやけに貧乏臭い。多摩川沿いというだけで、やっぱりアレな感じがしますけれども…

それにどうも関西人的感覚だと地名に「新地」がついていることに、どことなくザワザワしたものを想像しそうになるが、飛田とか松島とか、そういう不純な要素を持った場所でもございません。この界隈は多摩川に架かる「二子の渡し」なる渡し船が古くは江戸時代から大正時代まで続いていた関係で、旧大山街道沿いの宿場町として栄えていた。大正時代に二子橋が架けられ、戦前までは花街(三業地)としても栄えた。という事で駅の北側の古びた住宅地には「二子三業組合」の文字が刻まれた古い鉄製の街灯を見ることができる。でも二子の花街は昭和40年代までに概ね寂れてしまって、三業組合もとっくに解散してしまっている。

その代わり、多摩川べりを走る多摩幹線道路に面した二子神社に隣接する公園には岡本太郎デザインの古いモニュメントが誇らしげにそびえている。岡本太郎の実母、岡本かの子の生家である豪商・大貫家がかつてこの地にあった関係で昭和37(1962)年に建てられたものだ。55年以上も前、東京五輪以前ということだが、もうその頃には花街も寂れ始めていたのだ。

2019年台風19号水害で死人も出た、危険な多摩川リバーサイド地帯

華やかな上京生活を夢見るカッペ民どもがアッパーな空気漂う田園都市線なんぞに乗って出かける街・二子玉川。そこから川一つ隔てて似たような名前の駅があるもんだから、すっかり同一視しちゃって二子新地住みなのに「私、ニコタマの近くに住んでるの」と嘘八百こきそうなスイーツ(笑)女子もいそうなものだが、そんなノーテンキな浮かれ気分で住んでしまう前にこの地域の現実もちゃんと知って頂きたい。「多摩川の水害に注意しろ」という件である。

二子新地駅最寄りの高津区溝口六丁目や久地二丁目にあたる、多摩川支流の平瀬川が2019年10月に発生した台風19号による多摩川の増水を受けて川の水が大量に逆流。水門すらない多摩川合流部に近い住宅地をまるごと呑み込んだのだ。それによってマンションの一階部分が全水没して、住民が一人溺れ死ぬという人的被害まで出ている。

東京一極集中の弊害として、これまで住宅地としては適さなかった川べりの土地や低地といった場所にまでどんどん家が建てられて、まるまる水害リスクを抱え込むケースが増えているという事が挙げられる。この平瀬川沿いの住宅地はこれまでこのような水害は無かったようだが、今回の件でさすがに「川沿いに住む事」の是非を見直さざるを得なくなっただろう。

よく見りゃこの辺の家は二階部分まで浸水被害を受けたところもあるというのだが、そもそも土手の外側に家が並んでるという事自体おかしいとは思わないのだろうか。異常気象による水害は今後も起こる可能性がある。「都心に近いのに家賃が安い」の裏を返すとこういう事情が大抵つきまとうのだ。

その他、二子新地駅周辺の写真集

「二子新地駅前通り松栄会」という駅前商店街。個人商店ばかりだが正直ショボい

まともなスーパーも無く歩いて二子玉川に渡らなければ買い物もできない不便な駅だったが2014年にスーパーができたようです

地域の氏神様「二子神社」。かつて駅名も「二子新地前」だったが「死んじまえ」と聞こえて縁起が悪く“前”が削られた

あと、二子新地がらみの何か


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DEEP案内編集部編集長。取材から執筆まで一通りやっております。趣味は街歩きと街弄り。

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