東京でも埼玉でもない狭間のブラックホール地帯。ダメな大人大集合
東京と埼玉の結節点、都心と郊外の境目に位置する一大ターミナル赤羽駅。JR京浜東北線、埼京線、宇都宮線、湘南新宿ラインと様々な路線の電車が停車し、埼玉県民が都内入りする時の乗換駅として重宝されている他、徒歩10分の場所には埼玉高速鉄道の始発駅で地下鉄南北線の終点である赤羽岩淵駅もある。
特に駅東口には城北最大級の繁華街が形成されていて、赤羽一番街をはじめ戦後の復興事業で作られた商店街と庶民的な酒場が腐る程豊富に存在している。まるます家、八起、川栄、やきとん米山などカルトな老舗酒場が多数あり遠方からも呑んだくれが集う。
赤羽界隈で朝っぱらから呑んだくれるオヤジ軍団、いかにもダメな大人が量産されていそうな街並みを見ると何故か心が安らぎ、もっと楽に生きていこうと前向きになれる事請け合い。外国人にとっても居心地が良いらしく、タイやフィリピンや中国な方々がやたら多いです。
再開発でこざっぱりし過ぎな赤羽駅西口
同じ赤羽駅前でもごちゃごちゃしまくりでダメ親父が闊歩する東口とは打って変わって西口の再開発ぶりが対照的。再開発ビルのショッピングセンタービビオとヨーカドーがやけに近代的で、そこを抜けると赤羽台団地というマンモス団地が姿を現す。昭和の高度経済成長期から存在していた団地だが、近年建て替えが進められていて、やたら小洒落た街並みに変わっている。こんなの赤羽じゃない!と驚く事請け合いである。
しかし西口の再開発ビルにある謎の七福神像がやけに胡散臭げで、やはり赤羽という街の磁場のおかしさ故の事であろうか。
赤羽と言えば馬鹿祭りでしょ。三色旗パレードも見逃せない
毎年4月末に開催される「赤羽馬鹿祭り」は戦後すぐから続く恒例行事。東京12区(選挙区)で公明党某議員を不動の大勝利に導く北区名物の某教団による三色旗マーチングバンドの演奏パレードやドピンク一色で有名な赤羽在住歴30年以上を誇る赤羽のスーパースター林家ペー・パー子も凱旋するカオスなフェスティバルだ。
清野とおる先生の漫画がテレ東でドラマ化されて大注目の街
赤羽の底なしの魔窟ぶりを余すことなくリアルにネタにし続ける清野とおる氏の漫画「東京都北区赤羽」シリーズ。地元赤羽の本屋でも特設コーナーまで設けられる程ピンポイントに沸騰しまくっている訳であるが、2015年1月からは同漫画がドラマ化されテレビ東京系で放送される事が決まっているそうで、色々とヤバい展開になっている。同漫画に出てくる変な登場人物はみんな実在していて漫画で描かれている通りで何の脚色も加えられていないそのまんまな方々ばかりなのがまた凄い所である。