志木・新座両市にまたがる東上線随一のニュータウン
東武東上線志木駅から一つ先にある駅「柳瀬川」。隣の志木駅とは違って準急と各停しか止まらず、駅前に降り立つと人通りもそれほど多くもなくなんともローカル感漂う駅であるが、この駅前には「志木ニュータウン」という新興住宅街が広がっている。ちなみにここが志木市唯一の鉄道駅である。(志木駅は新座市に所在)
志木ニュータウンは昭和50年代に開発された大規模集合住宅群で、柳瀬川駅もこのニュータウンの建設に合わせて設置されたものである。駅名通りの一級河川「柳瀬川」が駅の西側を流れている通り、この一帯は川沿いの低湿地で地盤も悪かった土地を造成して作られているが、大手ゼネコン鹿島建設の主導によって当時の最新技術が尽くされた事もあって、今もしっかりした住宅地として機能している。
駅前からニュータウンに向けて伸びるメインストリート沿いには「ぺあもーる」という商店街も整備されている。大手ゼネコン主導のニュータウンが街の始まりであるという、東武東上線沿線でもとりわけ異色過ぎるエリアだが、80年代の古臭さを放つ商店街ながらも地元民の生活に即した店舗が揃っている。
事実上この「ぺあもーる」が柳瀬川住民にとっての生命線と言える場所だが、それ以外にも少し足を伸ばせば国道463号線「浦和所沢バイパス」にも近く、ロードサイド店が数多くひしめき合っている。近年はららぽーと富士見等大型商業施設が近隣に増えているせいか客足が途絶え、シャッター街化も進んでいる。
総戸数約3000戸、人口約11,000人を誇る志木市唯一のニュータウンの各所には数多くのマンションが立ち並んでいる。特にニュータウンの中央にある20階建ての「ガーデンタワー」はタワーマンションという言葉すら無かった時代からある東上線沿線屈指の高層物件である。
新座団地の最寄り駅もこちら柳瀬川です
志木ニュータウンの南側に隣接する形で、UR賃貸住宅「新座団地」も存在している。こちら側は住所が新座市となるが、柳瀬川駅からはチャリンコがあれば通える近さにあり、同駅を利用する新座団地住民も恐らく多いだろう。ファミリー向け物件も5万円台で借りられるお値打ち感が高い団地であるが、昭和45(1970)年築とかなり年季が入っている。