杉並区の住宅地人気ぶりを肌で体感できる街
隣の高円寺のような貧乏臭さとは対照的に駅の真ん前を南北に貫く中杉通りには整然とケヤキ並木が連なり「良質な住宅地」感を醸し出している阿佐ケ谷。我こそは杉並区の中心とする隣の荻窪民と区役所がある阿佐ケ谷民との水面下の鍔競り合いが見られる、杉並区民のプライドの源泉を感じる事ができるかも知れない街だ。
駅前にある阿佐谷パールセンターは杉並区を代表するアーケード商店街で、杉並区役所の手前まで続く長いアーケード街に沿って沢山の店舗が密集している。普段の買い物に困る事はない。そして毎年8月に行われる七夕祭りでは様々なキャラクターハリボテがアーケードに吊るされるのだが、たまにプロ市民臭漂わせる怪しいプロパガンダの混じった作品が見られる事もあって、さすがプロ市民の街杉並区と納得して頂ける事請け合いであります。
隣の高円寺より大人サブカル(笑)な阿佐ケ谷の飲食店街
駅の周囲にはスターロード、川端通り、一番街などの大人の隠れ家的飲食店街も充実しており高円寺よりも若干年齢層高めの、やはり文化系サブカル臭を漂わせる住民が多く住んでいる。サブカル界各所の人物を呼び集め連日トークショーを開催している「阿佐ヶ谷ロフトA」や駅周辺で繰り広げられる音楽イベント「阿佐谷ジャズストリート」も有名っちゃ有名ですね。
かつて中央線沿線に存在していた伝説の貸本屋「ネギシ読書会」
阿佐ケ谷駅北口の松山通りと駅東側のアニメストリート前の二ヶ所に「ネギシ読書会」という昔ながらの貸本屋があり、中央線的サブカルが好物の住民の嗜好にジャストフィットした書籍・漫画本の品揃えで長年営業を続けている店だが、昔は中央線沿線各所に勢力を広げていたというチェーン店の成れの果てでもある。先日、ネギシ読書会の「本部」として営業していた店舗が閉店に追い込まれ、残るは松山通りにある「中杉通り店」一店舗のみとなった。